「センターバックをもっと上達したい!」
「センターバックに必要な能力は、、?」
このような悩みを持った選手に向けて本記事ではセンターバックの教科書を目指し作成いたしましたのでぜひご覧ください!
センターバックとはディフェンスラインの中央に位置する選手
画像出典:Wikipedia
センターバックとは、ディフェンスラインの真ん中に位置する選手のことを指します。守備の要であり、相手の攻撃を封じる重要なポジションです。
対人ディフェンスや競り合いの強さが求められるため、体格が大きい選手が務めるポジションでもあります。
略してCBとも表記されます。
センターバックの12の役割と動き方
センターバック守備時の7つの役割と動き方
チャレンジ&カバーを行う
画像出典:サカイク
センターバックの基本で大切な部分であるチャレンジ&カバーです。原則として相手のフォワードなどに縦のパス、楔のパスが入った場合はセンターバックが1人寄せなくてはなりません。
ただし、自分が前に寄せることで数的不利になりそう、ダイレクトではたかれたら一気にピンチになるという状況では飛び込むのは避けましょう。
そうではない場合は基本的にはセンターバックが相手に寄せる、チャレンジをします。そしてもうひとりのセンターバックがスペースを埋めるカバーを行います。
このカバーがないとチャレンジに行った選手が剥がされた場合に一気にピンチに陥ってしまうので絶対に行いましょう。
裏を取られないようにケアをする
センターバックが裏を取られてしまうとGKとの1対1になってしまうため、一気にピンチになってしまいます。反対に相手FWからすると常に狙っている場所になるのでセンターバックは相手に裏を取られないように常にケアを行う必要があるのです。
裏のケアを行うために最も大切なことはポジショニングと予測です。
ボールホルダーにプレスがかかっており、相手FWの足元にしかボールが出ない。という場合には相手との距離をつめても良いですが、ボールホルダーにプレスがかかってなく、裏へのボールを配給できるという場合には相手FWと距離をとり、相手FWが走り出したときにその距離を保ってついていきましょう。
画像出典:サッカー技術戦術動画ベース
ただしその際にラインが揃っていないと他のスペースを使われてしまうので他のディフェンスラインの選手と息を合わせ、ラインができるだけ揃うように意識しましょう!
スライドする、スペースを埋める
こちらも守備の原則です。相手が右サイドで攻めているときは下記のように右サイドにスライドしてできるだけスペースを埋めましょう。
画像出典:海外サッカーブログ
スライドしてスペースを埋めることで他の選手が抜かれた場合も近い距離でカバーにいきやすく、良いディフェンスができます。このスライドができておらず反対にスペースがたくさんある状態だと相手もドリブルで仕掛け放題です。できるだけ早くスペースを埋めにスライドしましょう。
ただし注意点として自分の隣の選手もしっかりとスライドしてきていない場合、スペースがぽっかり空いてしまうのでチーム全体でスライドを行うように声がけも意識してください。
ラインをコントロールする
こちらもまたまたディフェンスの原則、ラインコントロールです。
裏のケアの際に、相手FWが動き出したら距離を保って後退する必要があると言いましたが、その後パスが出なかった際にいつまでもラインを下げたままだと、中盤に広大なスペースが生まれてしまい、相手に好きにボールを持たれ運ばれてしまいます。
画像出典:海外サッカーブログ
ですのでボールがでてこなかったらラインを上げ、また相手FWが戻ってきて動き出したら下がりを事細かく繰り返しましょう。
この際にディフェンスライン全体が連動して動かなければラインががたがたになり相手にチャンスを与えてしまいます。この連動を促すためにリーダーシップをもって声がけを行うのも中央に位置するセンターバックの役割です。
味方に指示を出しコントロールする
ここまででも「声がけを行う」というものが度々登場しましたが、センターバックはディフェンスのリーダーです。相手のボールを奪うため、ゴールを守るために味方を動かしコントロールしましょう。
ここまでの話で出てきたラインをコントロールする際やスライドを行う際、他にも前線の選手にどこからプレスをかけてもらいどこに誘導するのか。どこで奪いに行くのかを声で指示出し、合図をしましょう。
味方を動かす声がけ、指示出しというのも大事なスキルの必要なので日頃の練習から意識してトレーニングしていきましょう。
競り合いに勝利する
センターバックをやる以上、ヘディングの強さ、競り合いの強さというのは求められます。相手のロングボールをどんどん跳ね返していきましょう。
ここで相手フォワードに負けてしまい、起点をつくられる、ボールを収められてしまうとピンチに陥ってしまう可能性があります。
ロングボールに関しては向かってくるボールに対して正面から競り合いを行えるためディフェンス側のほうが少し有利です。落下点を早めに見極め、助走をつけて競り合えるとよいでしょう。
1対1で絶対に負けない
最後はシンプルですが1対1で負けないです。センターバックは守備の要、ピッチの中央、ゴール前に位置するディフェンダーです。ポジション上、自分が抜かれてしまうとGKとの1対1に持ち込まれるなど大きなピンチにつながってしまいます。
簡単に抜かれないように責任を持って相手を止めましょう。
とはいえ何度も1対1が続くようですとセンターバックもかなり厳しいです。ますは1対1の状況が作られる前に味方を動かして限定し、相手に前を向かせない、パスカットするなどを狙っていきましょう。
センターバック攻撃時の5つの役割と動き方
ビルドアップを行う
ビルドアップとは後方からの攻撃の組み立てのことを指します。
現代サッカーではセンターバックが後方から正確なパスを配給できるかどうかというのが非常に大切な要素となっています。
ゴロの近い距離のパスはもちろん、ロングキックを正確に蹴られるかというのも非常に大切になってきます。
またビルドアップではポジショニングや立ち位置も重要になってくるのでプロの試合などで勉強していきましょう。
ボールを運び前進させる
ボールを受けた際に前線にスペースがあるならボールを運び前進しましょう。
このボールを運べるかどうかというのはプロの選手であってもできる選手とできない選手がいます。ボールを前線に運び、正確なパスが供給できると多くのチャンスに繋げられるので積極的にチャレンジしていきましょう。
ただしボールを失ってしまうと大きなピンチにつながってしまいますのでチャレンジするタイミング、奪われないパス、ドリブルというのは意識する必要があります。
コツとしてはスピードをあげすぎないことです。スピードを上げすぎてしまうと精度も下がり、視野も狭くなってしまうからです。
ロングボールで局面を一気に変える
センターバックではキック精度も重要になってきます。センターバックがボールを受けた際に両サイドハーフ(ウイング)やフォワードが裏を取れそうであれば積極的に狙っていきましょう。
その際に左右両足でボールを蹴れるといろいろな体制からボールを蹴れることができ、相手を惑わすことができます。
また、ロングボールの滞空時間が長すぎると、ボールが落下するまでに相手が戻れてしまうのでできるだけ低くて早いボールを配給できるようにトレーニングしていきましょう。
セットプレーで得点を狙う
センターバックは鍛えた空中戦の強さを活かし、セットプレーでの得点も求められます。ここで大切になってくるのは相手との駆け引きです。
まず相手がゾーンなのかマンツーなのか、それとも複合された守備なのかを確認しましょう。ゾーンであれば空きが出そうなところ、競り合いで勝てそうなとこを見極め、マンツーであれば誰が自分のマークなのかを確認しましょう。
味方にマーカーをブロック(進路を塞ぐ)してもらうなど、自分がゴールを取るとこから逆算して駆け引きを制していきましょう。
リスク管理を行う
当たり前ではありますがセンターバックは守備の要です。何かの拍子で前線に行くことがあっても素早く元のポジションに戻ってきましょう。
攻めているときもリスク管理は大切になってきます。
また、自分だけでなく周りの状況も把握し、リスクがありそうなとこがあれば味方にしっかり声がけをするなどし事前にピンチの芽を摘みましょう。
あまりないとは思いますが両サイドバックがあがってサイドががらあきなどといった場合などですね。
センターバックに必要な5つのスキル
対人守備
センターバックに最も必要なスキルと言えばディフェンス能力でしょう。ディフェンス能力といっても様々な要素がありますがその中でも最も身につけておきたいのが対人守備です。
世界を見渡してもトップレベルと言われるセンターバックはこの対人守備がずばぬけています。ファン・ダイクやサリバ、日本では冨安など、良いCBと対人能力はきっても切り離せないです。他の能力が優れていてもこの対人能力が心もとないと良いセンターバックと評価されないケースも多いのでセンターバックで一番磨いていくスキルになります。
フィジカルスキル
そして対人守備はもちろん、ディフェンス面全体の能力を高めるために必要になってくるのはフィジカルスキルです。ここでいうフィジカルとはパワー、スピード、身体的な能力すべてを指します。
身長などは持って生まれたものもあるのでコントロールできませんが、あたり強さやジャンプ力、スピードなどはトレーニングによって引き上げることができます。
ここのフィジカルベースからも目をそらさずしっかりと積み上げていけるとよいでしょう。
ただし成長期前の選手はウェイトトレーニングなどはできるだけ避け、身体操作などをトレーニングしましょう。
空間認識能力
こちらは主にヘディング、競り合いなどに必要な能力です。
空間認識能力とは、物体や情報の配置・位置・方向などを認識する力です。サッカーでいうとボールがどこに飛んできているかというのを素早く把握する、落下地点を正確に認識するのに必要な能力です。
この空間認識能力がすぐれていると相手より先に落下地点に入れたり、助走をつけて落下地点に飛び込んでいけたりできるので競り合いを優位に進めることができます。
身につけていきましょう。
リーダーシップ・声がけのスキル
これまで何度も触れてきましたがセンターバックは声がけを行い、他の選手を動かし守備をする必要があります。
声がけも重要なスキルです。他の能力と同じくトレーニングして身につけていく必要があります。どういう声がけをすればしっかり味方が動いてくれてしっかりと守備を行えるのか。
日頃の練習からトライ&エラーを繰り返していきましょう。
キック精度
最後はキック精度です。センターバックは守備のポジションではありますがビルドアップの出発点であり、攻撃のスターターでもあるのです。
ですのでプロの試合でもセンターバックの選手はパス本数が他のポジションに比べ多くなる傾向があります。その際に簡単なパスしか出せない選手と、長短さまざまな効果的なパスがだせる選手だと攻撃の幅がかなり変わってきます。
特に両足でロングボールが蹴れる必要があるのでキック精度も上げていけるようにトレーニングしていきましょう。
センターバックに向いている子は?性格は?
責任感がある
責任感がある子はセンターバックに向いています。センターバックは守備の要であり、ミスが失点に直結する可能性が高いポジションでもあります。
ですので自分が誰にもゴールを決めさせない!と責任感がある子はセンターバックに向いているといえるでしょう。
リーダーシップがある
守備を統一する、味方を動かす必要があるセンターバックでは圧倒的なリーダーシップが求められます。いろいろなプロチームを見てもセンターバックの選手がキャプテンを行っているケースも多く、いかにセンターバックにリーダーシップが必要なのかを物語っています。
性格は後からもついてくる!
センターバックをやっているけどこれらの性格にあてはまっていない、、、。
こういう方も安心してください。センターバックで頑張ってプレーしているうちにこういった性格は後からついてきます。
例えば仕事でリーダーやマネージャーになった際、誰もが最初からリーダーシップを発揮できているわけではありませんよね。役職についた後、その責務を全うするためにリーダーシップを発揮するようになるのです。
これはサッカーでも同じことがいえます。センターバックとして頑張っているうちにリーダーシップや責任感が芽生えてきたというのはよくある話です。
リベロとは?センターバックとの違いは?
リベロとは、イタリア語で「自由」を意味する言葉で、特定の相手プレイヤーをマークする通常のディフェンダーとは異なり、フィールド内を自由に動き回りながら守備と同時に攻撃にも参加するのが特徴です。
スタート時のポジションがセンターバックと同じ位置につくことが多いのでセンターバックと同時に語られることがおおいのです。
ただし現代サッカーではフィールドプレイヤー全員が戦術的な動きを行うことが当たり前となってきているためこのリベロというポジション、役割はあまり見られなくなりました。
センターバック12の役割【まとめ】
ここまでセンターバックの役割について解説してきました。
とはいえ、センターバックにも様々なタイプがあり、チームによって求められる役割が微妙に変わってくるのも事実です。
大切なのはチームの戦術や監督の求めていることを理解し、実践できるようになっていくことです。
あなたの楽しいサッカーライフを応援しています!
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