「FWの役割や動き方は?」
「FWに必要な能力ってなんだろう?」
そういった方に向けて本記事ではサッカーのFWについて徹底的に解説していきます。
また、動画でも解説していますので動画で見たい方は以下YouTubeをご覧ください!
FWとは最前線に位置する攻撃的な選手
画像出典:Wikipedia
サッカーのFWとはフォーメーションの最前線で主に得点を奪うなどの役割を与えられる選手のことを指します。
基本的には最前線の中央に1人は必ず配置されることが多くセンターフォワード、CFと呼ばれることもあります。
サッカーFWの役割と動き方12選!
ここからはサッカーのFWの役割と動き方をそれぞれ細かく解説していきます。しかし現代サッカーではFWに求められる役割は選手のタイプやチームスタイルによって変化することがほとんどです。その中でも特に共通して求められそうな役割を紹介しますのでぜひ参考にしてみてください。
サッカーFW攻撃時の役割と動き方7選
攻撃の役割と動き方7選
①ゴールを決める
②CBの背後を積極的に狙う
③落ちてきてボールを受ける
④クロスに飛び込む
⑤こぼれ球に反応する
⑥味方のロングボールをできるだけマイボールにする
⑦シュートを積極的に打つ
1.ゴールを決める
当たり前だと思われるかもしれませんがFWにとって最も重要な役割なので第一に紹介します。サッカーは相手より多く点をとったら勝てるゲームです。ドリブルもパスも戦術もその過程の一つ、手段の一つでしかありません。
ですのでどれだけ下手くそだとしてもゴールをたくさん取れるという選手は使われるケースが多いのです。
ではゴールを決める、得点力を高めるにはどうすればよいのでしょうか?
すべて解説しようとするとそれだけで記事が終わってしまうので、1つだけ解説します。得点力を高めるためには自分のゴールパターンを持つことが大切になってきます。
プロのストライカーたちも似たような状況からゴールをとってるというケースは多くあります。自分とタイプが似てる選手のゴール集などを見て得意なゴールパターンを自分でも作っていきましょう。
2.CBの背後を積極的に狙う
得点をとるために最も手っ取り早い方法はCBの背後を取ることです。CBの背後でボールを受けることができればGKと1対1になり決定的なチャンスとなります。
背後を取るためにはCBとの駆け引きが最も重要となってきます。相手のCBの視線や思考を操り、駆け引きで背後をとれるとサッカーはより面白くなってきます。
ここでは背後をとるための手段としてのオフザボールを2例だけ解説します。
ダイアゴナルラン
スペースに斜めに走ることを指します。まっすぐ走るとCBも視野に入れやすいですし、オフサイドにもなりやすくなります。しかし、ダイアゴナルランではオフサイドにかかりづらく、CBもボールと自分を同時に見ることができない状況を作り出すことができます。ぜひ行ってみてください
プルアウェイ
プルアウェイとは一度相手に近づいてから遠ざかっていく動きのことを指します。相手は近づいてきたことで「足元でボールを受けに来たな」と思いプレスをかけにくるのでそこで相手から瞬間的に離れることでフリーになれたり裏を取れたりするのです。
また、得点力の上がるFWのオフザボールの動きはユーキコーチのInstagramでも配信しているので興味がある方はご覧ください。
3.落ちてきてボールを受ける
先程は裏へ抜けることを解説しましたが常に裏に抜けているとMFやDFの選手が出すパスコースがなくなってしまい困ってしまいます。ですので少し落ちてきて足元でボールを受けることも行いましょう。
基本的には足元でボールを受けようと落ちてきた際には相手CBのプレスを強く受けてしまうと思うので失わないようにキープする、プレスが来る前にターンするなどを行っていきましょう
下がって受けることで相手CBを引き付けられるので他の選手が空いた裏のスペースを狙うこともできます。
4.クロスに飛び込む
FWとして得点を取っていくためにはクロスにしっかりと合わせる技術が大切になってきます。もちろんシンプルにクロスへのシュート技術を磨く必要もあるのですが、それ以上にクロスの駆け引き、入り方、ボールの呼び込み方などを身に着けていく必要があります。
以下に相手DFに触らせないか。先に触るかというのを意識していきましょう。
5.こぼれ球に反応する
得点力のあるFWは必ずこぼれ球につめています。得点シーンはもちろんそれ以外のシーンもしっかりつめているのでプロの試合などで確認してみてください。
20回こぼれ球につめてもこぼれてくる回数は1回かもしれません。ですがその1回を逃さないように毎回しっかりとつめましょう。
あとはシュートコース、GKの体勢などからどこにこぼれるかを予測できるとより得点力が高まります。
6.味方のロングボールをできるだけマイボールにする
いわゆる「ボールを収める」です。DFラインやGKから出しどころがなくなった際にFWに向けてアバウトなロングボールを蹴ることはよくあるシーンです。
かなり難しいボールも多いですが、ヘディングで味方に落とす、スペースに逸らす、ファールをもらう、しっかりと自分で収める(最高難易度、できれば最高のプレー)などでマイボールにできれば味方もかなり助かります。
収まるFWとしては大迫勇也選手が有名ですのでぜひ参考にしてみてください。
7.シュートを積極的に打つ
最後はシュートを積極的に打つということです。当たり前かもしれませんがシュートを打たないことにはゴールは生まれません。
以下は今シーズンのプレミアリーグ得点ランキングです。(2024/02/23現在)
画像出典:Yahoo! JAPAN
得点ランキング1位のハーランドはシュート本数が70本、1試合平均で3.5本を毎試合打っています。シュート決定率で見てもだいたい20%前後と、この世界トップレベルのアタッカーでさえ4、5本に1点しか得点を奪えていないのです。
1試合でのシュート本数が3本を下回ってるなという場合はまずは積極的にシュートを打っていくことから、またシュートを打つためにどういう位置でどういうボールの受け方をすればよいのかを日頃の練習からこだわっていきましょう。
ビエルサライン
とはいえ、ただやみくもにシュートを打っても得点力は高まりません。ゴール期待値が高い場所でシュートを打つ必要があるのです。
ゴール期待値が高いエリアは「ビエルサライン」を参考にしてみてください。ビエルサラインとはペナルティエリアの角からゴールエリアの角を結んだ線のことで、このラインの中から全体の85%以上のゴールが生まれていると言われています。
画像出典:footballlabo
サッカーFW守備時の役割と動き方5選
守備の役割と動き方5選
①一発で中盤へのパスを入れられないようにコースを塞ぐ
②サイドに限定して追い込む
③CBにボールを運ばせない、前進させない
④プレスバックを行いボランチに時間を与えない
⑤相手陣地でボールを奪われた際は簡単に繋がせない蹴らせない
1.一発で中盤へのパスを入れられないようにコースを塞ぐ
相手のCBがボール持っているときに一番最初に防がなくてはならないコースがボランチなどへ中盤への縦パスです。ここの縦パスを簡単に通されてしまうとFWの守備が一瞬で無効化されるのでまずはボールホルダーの正面に立って縦パスのコースを塞ぎましょう。
ここでよくある間違いですが、相手の正面ではなくボールの正面に立つように意識しましょう。例えば右足側でボールを持っていたら右足の正面に立つといった形です。その一歩でパスコースの防ぎ具合が大きく変わります。
また相手との距離感が遠すぎてもパスコースが切れないので徐々に距離をつめていきましょう。
2.サイドに限定して追い込む
縦パスのコースが切れ、プレスを掛けられる距離になればサイドに追い込むディフェンスをしましょう。このときに注意することは簡単に逆サイドに返させてしまうことです。
チームとして片方のサイドに寄ろうというタイミングで逆サイドに変えられてしまうとまた守備を構成しなおす必要があります。GKを経由した展開などは仕方がないですが一度プレスをかけたらそのまま逆サイドに振られないようにサイドに追い込みましょう。
3.CBにボールを運ばせない、前進させない
ここでよくあるエラーがサイドに追い込むために中を切りすぎてCBに前進をされることです。ここで簡単に前進を許し、入れ替わられてしまうと味方の選手が引き出されてしまいパスコースが空いてしまいます。
並走する、身体をぶつけるということができれば相手のCBも顔が下がったり、リスクを考えて蹴ったりするので前進されそうになっても粘ってディフェンスをするということを意識してください。
4.プレスバックを行いボランチに時間を与えない
相手SBなどからボランチにボールが入ったさいはプレスバックを行い時間を与えないようにしましょう。プレスバックがないとボランチは前方の相手を見るだけでよいのでかなり余裕を持てます。
しかし背後からプレスバックすることで相手ボランチは前も後ろも気にする必要がでるので時間的にも精神的にも余裕がなくなります。
またプレスバックでボールを奪い切れればより相手ゴールに近い場所で相手人数が少ない状態でカウンターを行うことができるので非常にチャンスとなります。
体力を消費するプレーではありますがサボらずに頑張りましょう。
5.相手陣地でボールを奪われた際は簡単に繋がせない蹴らせない
相手のゴール前付近でボールを奪われた際はすぐにプレスをかけ、繋がせないようにしましょう。ボールを奪い返すことができれば再びチャンスになりますし、焦ってクリアをした場合もマイボールでまた攻撃を始めることができます。
良いFWはここの切り替えの部分がめちゃくちゃ早いです。
サッカーFWには様々なタイプがある
ここまでサッカーFWの主な役割を解説してきましたが、FWといっても色々なタイプがいます。ここではサッカーのFWにはどのようなタイプがあるのか、そのタイプに当てはまっているプロ選手はだれなのかを解説します。
自分と近いタイプを見つけ、参考にするべく選手を見つけてください。
①ゴールゲッター
ゴールゲッタータイプは主にゴール前での仕事を好む選手です。縦横無尽に動くのではなく基本的には中央で構えているケースが多いです。しかしここぞという場面で裏を取ったり、クロスに飛び込んだりゴールへの嗅覚が優れています。
このタイプの選手
・ハーランド
・レヴァンドフスキ
・上田綺世
②ポストプレイヤー
ポストプレイヤーは相手DFを背負ったり、ダイレクトプレーで前向きの味方を活かしたりと相手ゴールに背を向けたプレーが得意な選手です。2列目の選手を活かしたいときや連動性を特徴とするチームには必要不可欠な選手です。
このタイプの選手
・ルカク
・ジルー
・大迫勇也
③ラインブレイカー
ラインブレイカーは裏抜けを得意とする選手です。常に相手の最終ラインと駆け引きを行い、スペースに抜け出します。またボールが出てこなかったとしても裏を狙うことで相手のラインが崩れ、他の選手のチャンスに繋がることもあります。
このタイプの選手
・キリアン・ムバッペ
・ディオゴ・ジョッタ
・古橋亨梧
④ライン間マン
MFとDFラインの間に落ちてきてボールを受け素早くターンし、スルーパスやドリブルなどで決定的なチャンスを生み出すプレイヤーです。0トップと呼ばれることもあります。ライン間でボールを受けることで相手のCBを引き付けられるのでウイングなどの他の選手が裏を狙いやすくもなります。
このタイプの選手
・リオネル・メッシ
・香川真司
・南野拓実
サッカーFWに向いている人は?
サッカーのFWに向いている人、ここではFWに必要な性格や能力について解説していきます。
自我が強い人
1つ目は自我が強い人です。エゴイストとも呼ばれたりします。
サッカーにおいて協調性、チームワークというものは必要不可欠です。しかしより高いレベルに行くためにはFWは自我の強さが必要になってきます。
具体的には仲間にパスを要求されても自分でシュートを打つ、他の人ではなく自分が決めるんだという気持ちが必要です。
武器がある
プロのFWの選手は何かしらに突出した武器があることが多いです。足が早く裏抜けが得意な選手、とにかくシュートが上手い選手、なんだかよく点を取る選手。
これならチームで一番という武器を作っていくことでスタメンで出れなかったとしても途中出場の機会が増えていきます。
先ほど解説したFWのタイプを参考に自分の武器を見つけ磨いていってください。
サッカーFWにおすすめ練習方法は?
武器がある選手はもちろんそれを伸ばしていくトレーニングが大切になってきますが、ここでは個人個人におすすめなトレーニングを紹介するというのは不可能なので一般的に必要とされる能力の練習メニューを解説していきます。
シュート練習
FWの選手の一番の役割は点を取ることです。そのためにはシュート威力、シュート技術というものが必要不可欠になってきます。ここでは一人でできるシュート練習とシュート威力を高めるためのキックの蹴り方の解説動画を紹介します。
ボールタッチ練習
シュート技術が身についてもシュートまで持っていけなかったら意味がありません。ボールタッチの技術も身につけていきましょう。
アジリティ
ゴール前では一瞬のスピードが勝負を分けます。アジリティもしっかりトレーニングして高めていきましょう。
サッカーFWのよくある質問
サッカーFWの有名な選手は?
「有名な選手」の判断軸が難しいですが、今回は2024年2月現在のFWの市場価値ランキングトップ3を紹介します。市場価値というのはその選手の価値をお金で表したもので能力や活躍度合いはもちろん将来性、年齢なども加味されています。
3位 ヴィニシウス・ジュニオール
画像出典:DAZN
所属チーム:レアル・マドリー
年齢:22歳
市場価値:約169億1000万円
2位 アーリング・ハーランド
画像出典:ゲキサカ
所属チーム:マンチェスター・シティ
年齢:22歳
市場価値:約239億5600万円
1位 キリアン・エンバペ
画像出典:ゲキサカ
所属チーム:PSG
年齢:24歳
市場価値:約253億6500万円
サッカーFWとトップの違いは?
“トップ”とはFW(フォワード)のことを言い換えた用語のことです。上図⑪
言い換えただけの言葉なので基本的な意味はフォワードと全く同じですが、サッカーの中では比較的多く使われる機会のある用語です。また、フォワードが1人の場合は”1トップ”(ワントップ)、2人の場合は”2トップ”(ツートップ)と言います。
引用:Jリーグ公式
サッカーFWは何番?
サッカーのFWでは9番や11番、10番などをつけるケースが多いですが、実際は何番でもよいので様々な番号をつけた選手が多いです。
欧州などではサッカーの役割を背番号で表すことも多く、点取り屋の役割は9番と表現されます。
【まとめ】サッカーFWには様々な役割がある
ここまで解説してきたようにサッカーのFWには様々な役割、タイプがあります。まずは自分の得意なこと苦手なことを分析し、どういったタイプなのかを把握し参考にする選手を決めていきましょう。
あなたのFWライフ、サッカーライフがよりよくなることを祈っています。それではまた別の記事でお会いしましょう。
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